猪谷千香『つながる図書館』

つながる図書館 : コミュニティの核をめざす試み (ちくま新書) 筑摩書房、2014年1月

★一言感想メモ

★勝手な要点まとめ[ページ]

  • 公立図書館の動向
    • 千代田図書館指定管理者制度導入当時の話(柳さん)、鳥取県立図書館(レファレンス事例)、神奈川県立川崎図書館(数値ではない視点から役割の違いを見る、市立と県立の連携・補完関係)など
      • 自治体がコストカットのために管理を民間に丸投げしては、質向上にはつながらない[186]
  • 図書館作り
    • 作ってみる:音環境、世代を超える交流の場の演出、建築、飲食、そもそもの必要性を考えるところから住民と自治体が一緒に勉強するという取り組み方
    • サービスあれこれ:託児所、放課後の児童生徒学生の居場所、コンサート会場、碁会所、観光ツアー、カフェ、おしゃべりの場、コンシェルジュ、夫婦問題や雇用問題などの法律相談、就職、転職、起業、マーケティング、資料や情報だけでなくサポートできる専門家につなぐ
  • つながる
  • ひと作り
    • 設計から市民が携わった伊万里市民図書館の古瀬館長いわく「伊万里のまちをつくる、そのために人を育てる。そのためお図書館(後略)」[136]
    • 島まるごと図書館構想でできた海士町中央図書館の主任の磯谷奈緒子さんいわく「町作りの根本は人作りだろうと。その時に、図書館を軸にした人作りが始まりました」[220]
  • 第五章では、早ければ数年以内には、CCCによるブックカフェ(武雄市図書館型)は珍しいものではなくなる、と書かれている。
    • 勝手にまるめてしまうと、新しいものが新しさを失って当たり前になったときに、それが魅力的であり続けることができるか、ひとびとを惹き付けつづけることができるか、というのはひとえにオリジナルのコンテンツとしての力があるかどうかだよね、ということと読んだ。そしてそれはそのまま選書だよね、と私は思った。ココにしかない、を、どのように築くか。